2009年01月05日

あけましておめでとうございます。
やりたいことも、やらなくてもいいけどやることも、あわせて楽しくいきたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


『monkey business』の3号、3,5号のサリンジャー号を読む。
「ナイン・ストーリーズ」の柴田元幸の新訳、柴田元幸とチェルフィッチュの岡田利規のサリンジャーについての対談など。

「要約するっていうのは、たぶんその小説というデータを圧縮して記憶しておきたいからやることだと思うが、それができない」
「普段僕らは、例えば誰かと話しているときに、自分の気持ちを伝えやすくするために体を用いているわけじゃないのだけど、でも体はそこにあるから、何かしてないわけにはいかなくて、何かしてないということは不可能で、だから結局体を使っていて、つまり体はそこにあるから何かしている。」

ミケランジェロ・アントニオーニの「欲望」もそんな映画だと思う。
あるのは体を含んだ風景だけで、その構図、リズム、スピード、色だけでストーリー足り得ている、というか。

風景といえば、昨年末に世田谷美術館にて山口薫展を見ました。
風景の抽象。生で見て、あ、これは高木正勝の映像みたいだ、と思った。

12月の新日曜美術館の山口薫特集の際に、長田弘さんが出演されており、『空と樹と』を手に持って、「森の中で」という一遍を朗読なさった。
嬉しいことでした。

投稿者: 日時: 2009年01月05日 00:34

2008年12月19日

ユトレヒトがディレクションを務める、無印良品のブックスペース「MUJI BOOKS」がある、MUJIミッドタウン店MUJI銀座松坂屋の二ヶ所で、『Fish Mouths』の展示、ブックフェアをやることになりました。
MUJIの広々とした気持ちの良い空間に、昨年のBOOK246での展示、本の中で使用した素材をもとに、再構成します。
POSTALCOの商品や、関連書籍の販売も行います。是非、ご覧頂ければと思います。
詳細は以下のとおりです。

『Fish Mouths』展示+ブックフェア
場所/、MUJIミッドタウン店
会期/2008年12月20日(土)→2009年1月5日(月)

『Fish Mouths』ブックフェア
場所/MUJI銀座松坂屋
会期/2009年1月6日(火)→2009年1月20日(火)
(銀座松坂屋店では、ブックフェアのみになります。展示は行いません。)

投稿者: 日時: 2008年12月19日 11:12

2008年12月11日


原美術館に米田知子展、川村記念美術館にモーリス・ルイス展を見に行く。
両方とも、最終日でわりと混んでいた。
部屋に入ると、風景が目に入る。かがみこんで、タイトルを覗く(風景の場所は、歴史的背景の濃い場所、「ノルマンディ上陸作戦の海岸/ソードビーチ・フランス」、だったりする)。一、二、三歩下がって、写真が目に入る。二度見る。回数ではなくて、同じ作品を違う眼が見る。
それが、「見えるものと見えないもののあいだ」、だろうか。

川村記念の常設に、ロスコがなかった。テートモダンに出張中で。
モーリス・ルイスの作品群はいったいどうやって書かれているのか分からない(らしい)。「ステイニング」という技法らしいが、ヴェール、アンフェールド、ストライプのどのシリーズも「描く」ことを拒否しているようだ。しかし、確実に「描かれて」いる。多分、重力によって。
だからか、壁にかかっているのが、自然だった。そんなことあまり感じない。



若木信吾×穂村弘、トークショー@BOOK246を聞きに行く。
若木さんが発行人、編集を務める「youngtree press」が10号をかぞえ、終刊する。
「ドキュメンタリー・スタイル・マガジン」といって、誰かのとても個人的な話(「茶飲み話」で、時として語られるようなこと)を、それこそドキュメントしている。
物書きではない人に、テキストを書いてもらったりする時に、「楽しい」や「悲しい」「嬉しい」という言葉を使わないよう促すらしい。それは出来るだけ、フィルターが透明になるように。
不思議なことだと思った。とても個人的な話のドキュメントなのに。
ただ、それが、他者がまるで「自分の話」のように読む、ことになるのかもしれない。

文化人類学者の今福龍太が著書『荒野のロマネスク』(岩波書店)の中で、ロラン・バルトを引用しながら、こう書いている。
「自らの個別性を主体の科学に捧げ、提供しつつ、しかもその科学が自己を還元することも圧殺することもないような、ある一般性に到達するようにしむけること」。
素敵な文章だと思う。

若木さんは、「youngtree press」を5年間で10号作ってきて、どういうことをしたいのか、説明しようとしている間に終わってしまった、というようなを言っていたけれど、いつだって「言う人」は「それ」を「言うこと」ができない、のだと思った。

投稿者: 日時: 2008年12月11日 05:59

2008年11月27日

POSTALCOのマイク・エーブルソンの本、『Fish Mouths』(エクリ)が出来上がりました。
4月に行われた展覧会「Thinnking with My Feet POSTALCOの気になること」から始まって、マイクさんとライターの佐伯誠さんとPOSTALCOのスタッフとで、密に、スピーディーに、動いているものをサッと捕らえるように、編集、製作していった。広がり、ジャンプし、凝縮されて、封筒の中に収まった。
考えていたのは、誰かの頭の中の地点、地図。
そこに何があって、何とどう繋がっているのか。それに興味がある。
誰も同じようには使えない、それぞれのルートでしか見えない地図。
それは、同じ場所から、全く違う風景を一緒に見るようなこと。
さて、どこに行けるだろうか、楽しみだ。しかし、重要なことを忘れていた。地殻変動。
既に出来上がった『Fish Mouths』は、もう何処にもない地図になった。


『Fish Mouths』の中のインタビューで、佐伯誠さんがレイモンド・カーヴァーの短編について、「隣に坐った男から、いきなり身の上話を聞かされたようなとまどいを感じる」と言っていて、蜂飼耳の随筆を思い出した。それで、最近、蜂飼耳の新刊『秘密のおこない』を読んだ。
身の回りの事を、凝視するように具に観察をする。それらは秘密なのだが、いつのまにかオープンだったりする。

投稿者: 日時: 2008年11月27日 02:04

2008年11月20日


美術家の勝本みつるさんの作品集『study in green』が出来上がる。
岡崎乾二郎さんのテキストに「宇宙人も洗濯物をたたむだろうか」という件があって、村上春樹の「僕」の「雪かき仕事」を思い出した。
気付かない人もいるけれど、誰かがやらないと、何かが滞ってしまう。そういった「仕方のない行為」は、魅力的であり得る、かもしれない。

11月18日から始まった恵比寿のlimArtでの個展でも発売しています。

『study in green』勝本みつる
発行/月兎社 価格/¥4,300+税 仕様/96頁 テキスト/岡崎乾二郎

勝本みつる展「Camp E」
会期/11月18日(火)→30日(日) 会場/limArt



横浜美術館のNew Artist Picksというプロジェクがあり、今回は新進気鋭の画家、小西紀行の展覧会で、DMやパンフレットなど、お手伝いをする。
小西紀行さんは、去年、武蔵野美術大学大学院を卒業。その修了制作展では、展示会場に小屋を建て、その内と外で異なる空間を演出してペインティングを展示するなど、圧倒的な表現力/構成力で注目を集め、今年初めに、ARATANIURANOで個展を開催されました。(そうです)
僕は、最近良く見られるサラサラしたドローイングより、小西さんのシンプルでない中心、というイメージの筆跡に惹かれます。
横浜方面へ行かれる方は、是非、見てみてください。

小西紀行展「千年生きる」
Toshiyuki Konishi「Living for a thousand years」
会期/2008年11月8日→2009年1月25日
会場/横浜美術館 カフェ小倉山



宣伝美術や映像で参加しているTheater Company ARICA
9、10月とニューヨーク、中野と公演を終えたばかりですが、横浜のBank ART Café Liveにて、1日限りの公演を行います。

Theater Company ARICA 「No Exit」
日時/11月21日(金)20:00~
会場/BankART Studio NYK

僕は映像をやります。良かったら、是非見に来てください。

投稿者: 日時: 2008年11月20日 02:23

2008年11月03日


NGATARI(ガタリ)のCDがようやく完成し、発売記念ライブへ行く。
パーカッショニストのあだち麗三郎は見ていて、楽しい。
思い切りタイコを叩いた後に、「もうその音はいいから」という感じで、両手で空を二度仰いだ素振りはとても官能的だった。その場で、どんどん変化していく楽譜のよう。

「Fossil of a spruce スプルースの化石」NGATARI(ガタリ)
発売/blue archive 価格/¥2,415 仕様/紙ジャケット・全10曲入
amazon

ジャケットとのイラストを描いてくれた宇野亜喜良さんがとても喜んでくれたようで、それが良かった。その宇野さんの個展を、恵比寿のMA2ギャラリーで見る。



写真家のトヨダヒトシ、津田直のスライドショーを明治大学、BOOK246へ見に行く。
週末に資生堂ギャラリーで、津田直「SMOKE LINE」を見る。
あとは、見なくてはならない(ような気がする)、かつ終了する直前の、
近代美術館に「エモーショナルドローイング展」、
ル・ガルリ・デ・ナカムラに、「オードリー・フォンドガバー展」、
森美術館に「アネット・メサジェ展」、
目黒区美術館に「丸山直文展」。
NYで一杯だった眼がようやく慣れてきたから、ここ数日でざっと見た。
といったところで、この眼は何か情報を獲得しているのかは、よく分からない。

投稿者: 日時: 2008年11月03日 17:14

2008年10月05日


宣伝美術や映像を担当しているTheater Company ARICAが、9月18→20日と、ニューヨークのJapan Societyの招聘公演「KIOSK」を行ない、共に帯同してきた。

キヲスクやペットボトルを使用した映像の他にテキストの欧文を製作し、投影したのだが、演出家である藤田康城氏に「通常の字幕ではありえないくらい大きくしたい」と言われ、東京の稽古場で何度か映像を投影したが、「もっと大きく」「もっと大きく」と言われ、最終的には、最初に作ったものの10倍くらいになった。当初のものは「とても大きい字幕の文字」で、最終的に投影したものは「大きい文字」で全くの別物だった。
ARICAに関わることは、そこに段々とシフトしていくことではなく、首を90度回転させて、違うものを見ることができる、最も楽しみな活動の一つである。

ニューヨーク公演のレヴューはこちら。

ニューヨーク・ヴァージョンをさらに改訂した「KIOSK restructured version」凱旋公演を、10月9日(木)・10日(金)・11日(土)・12日(日)の4日間、東京・中野のテルプシコールで行ないます。是非、見に来ていただけたらと思います。

さらに、今後のARICAの活動は以下の通りです。

● 08年11月21日(金)に「BankART Life Ⅱ」展、パフォーマンスプログラムBankART Cafe Liveに新作『No Exit』、1回限りの公演。

● 藤田康城が、09年2月8日・9日に新国立劇場・中劇場で上演される東京室内歌劇場制作のオペラ『グラン・マカーブル』(作曲:ジェルジ・リゲティ)を演出、安藤朋子も出演。日本初演。

● 09年6月、ベルリンで開催される「IN TRANSIT FESTIVAL」に参加予定。


兄・須山真怜とヴォーカリスト・ジェシカ、パーカッショニスト・あだち麗三郎のスリーピースバンド「NGATARI(ガタリ)」のCDが10月21日(火)に発売。

発売記念ライブイベントを行います。こちらも是非見に来てください。

投稿者: 日時: 2008年10月05日 01:09

2008年09月03日


8月31日、アサヒアートスクエアでのダンス公演を終える。
主催は日本舞踊の方で、兄が音楽監督をやるということで、宣伝美術や映像をやったのだが、元々あるものに何かがプラスされていく、というのはおもしろくないと思った。
(パンフレットへ原稿を頼まれたので、ダンサーに質問するつもりで書いた。)
一度決めた大きさを一切動かさない、というよりその大きさの決定に、ほとんどのことが関わっている、ということがおもしろい、と最近思う。
彫刻家が、木工師が、木を選ぶように。


Writerの佐伯誠さんとNe-netのショーを見に行く。
かつて着たことがある、もしくは着たいと思ったことがある服にもかかわらず、そんな服は着たことがないし、見たことも考えたこともない。
そんなことを佐伯さんに伝えると、mamamilkの音楽を聴いたときに、これは何かの映画音楽だ、と思ったのだけれど、そんな映画は実際にはない。そんな音楽だった。と思ったと言っていた。

佐伯誠さんと、postalcoのマイク・エーブルソンの本を作っている。
テキストはバイリンガルで、その成り立ち方がおもしろい。
マイク・エーブルソンは日本語を話せても、書くことはできないから、佐伯さんが書くのだが、テキストの英訳でも、インタビューでもなくて、あんなテキストは読んだことがない。
会話のキャッチボールを正面ではなくて、真横から、球の道筋を見ているだけのような気がして、にもかかわらず必ず誰かが投げているということは分かる、という心地よいテキスト。
佐伯さんから送られてきたmemoの中に、「speedさ、軽さ、messyさ」という三つがあった。そんな本がどこに並ぶのか、と思うけれど、そんな「予めの大きさの」本があってもいいだろう。

投稿者: 日時: 2008年09月03日 07:47

2008年08月07日


エクリの新刊、小森香折さんとスズキコージさんの本『十三月城へ エゼル記』が出来上がりました。販売は8月中旬からです。

今は、造形作家の勝本みつるさんの作品集のお手伝いをしています。
展覧会が、11月にlimartにて。それに併せての作品集です。
8月19日より、MA2 Galleryでグループ展、8月22日から小出由紀子事務所で個展があります。

また、宣伝美術、HP制作などで関わっているシアターユニットARICAのニューヨーク公演の映像を製作中。一緒に渡米してします。9/13→9/22、一週間と少し。
帰国してからすぐに凱旋公演があり、そのチラシも製作中。



ファインリファインにて掛井五郎展を見て、国立新美術館にてエミリー・ウングワレー展を見る。タカイシイギャラリーで村瀬恭子展を見る。
画や展示を見て笑ったり、素直に見れる、というのはどういうことか。
エミリー・ウングワレーを見た知人から「『洗練』は堕落だ、と感じました。」というメールがきた。

石内都さんの『ひろしま』を見る。新日曜美術館を見る。
これらの写真も、本のデザインもきれいだと思った。展覧会は、広島市現代美術館にて8/10までやっているから、この夏は広島へ行くことに決めた。(スズキコージさんの絵を見に、名古屋を通ってそのまま)

投稿者: 日時: 2008年08月07日 10:56



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